健康・美容法
2017.12.11
西條弓子(にしじょう ゆみこ)/漢方専門薬局・管理薬剤師
新潟市中央区 漢方専門 西山薬局 薬剤師ユミコです。
今週は全国的に寒くなりましたね。看板娘のシンシンもマフラーをしています。
空気が乾燥する秋~冬は、それに伴って肌もカサカサと乾燥がひどくなり
かゆみもひどくなり悪化する方が多いようです。
寒くなると手放せない暖かくてお手頃なヒートテックの下着。
薄いのに暖かいので、私も何枚も持っていますが、ヒートテックの下着は肌を乾燥させる傾向があるって存知でしたか?
ヒートテックが発熱するのは、『吸湿発熱』という原理によるものです。
人間の体は、とくべつ汗をかかなくても、1日約800ミリリットルの水分を水蒸気として発散しています。
これを不感蒸散といいます。
この水蒸気は運動エネルギーを持っていますが、繊維に吸着したときに、運動エネルギーが熱エネルギーに変換されます。これが発熱の原理です。
ヒートテックは汗などの水分を吸収することによって発熱をします。
つまり、肌の水分=潤いを奪って発熱をしているのです。
ですから乾燥肌の方は、さらに水分・潤いが奪われてしまって乾燥がひどくなる→かゆみが出るとなってしまうのです。
ヒートテックを着ると、なんとなく肌がカサカサすると感じたことはありませんか?
また、ヒートテックは化学繊維なので、アトピー性皮膚炎や敏感肌の方にはあまりおススメ出来ません・・・
私も乾燥肌なのでヒートテックのレギンスを履いた後は、すねが乾燥して粉を吹いたようにカサカサになってしまいます。
どうしてもヒートテックが着たい場合は、ヒートテックの下に 綿100%の肌着を一枚着ましょう。
肌への刺激が少なくなり、ヒートテックによるかゆみを防げますよ。
もちろん保湿のスキンケアもお忘れなく♪
日常生活でも、 乾燥肌と乾燥からくるかゆみを防ぐ方法はいろいろあります。
乾燥はお肌の大敵です!
部屋の空気が乾燥しすぎないように湿度にも注意しましょう。
肌にとって 快適な湿度は50~60%です。
暖房をつけている室内の湿度は20% くらいと言われています。
加湿器どんどんを使ったり、お部屋で鍋でもしない限りなかなか50%以上にはなりません。
湿度には十分気を配ってください。
また、寒くなると電気毛布を使う方も多くなりますが皮膚の乾燥を引き起こしてかゆみを引き起こす原因になるので、出来るだけ使わないようにしましょう。
電気毛布を使うと、肌だけでなく喉や鼻の粘膜も乾燥しますよ。
できれば、電気毛布より湯たんぽの方がおすすめです。
湯たんぽは乾燥させすことはありません。
年齢とともに皮脂の分泌は低下して行きます。
皮脂は外の刺激から肌を守ったり、体の潤いを外に逃がさないようにする働きをしています。
毎日のお風呂時、石けんを使ってナイロンタオルやスポンジでゴシゴシと肌をこすると大切な皮脂を落とし過ぎてしまいます。
汗や汚れの気になる部分だけ、石けんで洗うようにしましょう。
全身を石けんで洗うのは週に1~2回で十分です。
また、熱いお湯も皮脂を落としてしまうので
お湯の温度は40℃以下になるようにしましょう。
肌が乾燥するからといって、水をたくさん飲んでも肌は潤いません。
むしろ水分の摂り過ぎは胃腸を弱くして
「血」のめぐりまで悪くして、肌のターンオーバーを乱れさせてしまいます。
胃腸を大切にするためにも冷たい飲み物は控えて
温かい飲み物を喉が乾いたら少しずつ摂るようにしましょう。
かゆみを感じるのは、肌着でこすれるわき腹や太ももが多いようです。
肌への刺激が少ない柔らかい肌着をつけるようにしましょう。
どれも日常生活で少しだけ気をつければよいので、
乾燥肌やかゆみでお困りの方は試してみてくださいね。
漢方では 乾燥肌には大きく分けて2つのタイプがあると考えます。
血は、全身をめぐって身体の隅々まで栄養を届けてうるおいを与える働きをもっています。
そのため、血が不足すると肌に栄養が行き届かずにカサカサと乾燥したり、肌に艶がなくなったりします。
このタイプの方は、血を増やして肌に十分な栄養を届けることが出来るように体質を改善します。
おすすめの漢方薬は、婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)や四物湯(しもつとう)などです。
体内の栄養のある水が足りないと、体にうるおいがなくなり余分な熱が生じやすくなり肌が乾燥してしまいます。
また、水のめぐりが悪くても肌にうるおいを届けてあげられなくなってしまうのでこれも乾燥の原因になります。
このタイプの方は、まず体に必要な水(潤い)を増やすことによって体質を改善していきます。
おすすめの漢方薬は六味丸(ろくみがん)や八仙丸(はっせんがん)、麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)などです。
不足しているものを補って、めぐりを良くしてあげれば体の内側から改善できます。
乾燥肌を改善したい方は、皮膚病カウンセラーゆみこまでご相談くださいね。
今日も最後までご覧いただきましてありがとうございました。
新潟市中央区の漢方専門 西山薬局・薬剤師ユミコでした。
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